『手紙』

                題命
               『手紙』



 過ぎ去りしあなたへ、何もかたらない君の瞳へ、
思いしらしてよ、君の偉大さを
いつだっていつだって君にだけ真実を話せたのに
戻っておいでよ、何もない顔して、
今日も一人立ちすくむ僕をもう一度支えてよ、傍にいて笑ってみてよ。


あの時君が言ってた言葉が今嘘になる
君の笑顔が涙でにじむ前にまた会えたなら
ほんの一杯のつもりでのんで、青春時代みたいにして夢ならべて
互いに背負った傷をいつしか、ちょっとはにかんで交換し合えたらいいな
限りなく全てが上手くいってるように思ってた、
幸せってあまりにもろく儚いものなんだね


失くしちゃいけないものがやっと見つかった気がする。



 10年先も20年先も君と生きれたらよかったのに、
さよならだね、引きとめても君は出ていく
淡い思い出だけをほのかにのこして、涙もない言葉もでないあっけない結末
いつかはこんな日がくると互いにわかってたのに、
今でもあいたくて、寂しすぎて、無力な自分を恨みもするけど
過ぎた日々に別れ告げて君は歩き出す、
疲れ果てて眠りについた君をいつまでも見守っているよ、


   ありがとう、こんな僕に付き合ってくれて




 さようなら あえなくなるけど、もしも君がさみしい時には
いつも僕がそばにいるよ、いつまでもそばにいてね
君の偉大さを、鏡となり傍に立ち映しつづけよう


心の中に永遠なる花を咲かして
言葉にならない悲しみのトンネルをくぐりぬけよう。





   …この『手紙』を
          いつまでも永遠の親友に捧ぐ