ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン、スタンウェイ

弾いてきました。


母がピアノを買いたいと。
最後の贅沢だから買いたいと。
…ウチってそんな贅沢してないでしょ?
 そろそろ素敵なピアノ買いたいの。


…カワイイ…(笑)


母はM野音楽大学の先生だったりします。
仕事で使うんだし輸入楽器持っててもいいでしょう、
正直支援してあげたいがそんな余裕は無い。


んで、買いたいピアノが
【Bösendorfer】ベーゼンドルファー
http://boesendorfer.jp/


ほうほう、そりゃ楽しみだ、
そして輸入元から国内に陸揚げされたとの連絡があり、
試奏しに行く事になりました
一目見て、まぁ綺麗なウォールナットの赤ピアノ♪
一音弾いて、…惚
買うかどうかは別として、素晴らしい体験をして来ました。


1983年製のベーゼンは、少し引っ掛かりのある重めな鍵盤と
ビードロのようなあまーい音と、ふくよかな低音、華麗な高音と次高音
何より楽器の「木」の鳴りが弾く人と聴く人の心を掴みます。
170cmの小柄さとは思えぬサウンドは自分で弾いて手弾き惚れます。
横にはベヒシュタインのフルコンが二台、二階には1928年製スタンウェイ
他にも魅力的なピアノがいっぱい、結局家族みんなめいめいに2〜3時間弾きまくって来ました。


…ここで個人的なピアノレビュー。

オールハンドメイドが最大の特徴。
甘美な音色が特徴で室内楽などに向きそう。
木の温かみが伝わってきます。
(あくまで1983年製のそのピアノに関してですが、)鍵盤は若干重く
指で直接ハンマーを動かしている感覚がリアルです。
かなり強いタッチで弾いても音が暴れることなくまとまります。
弾いていてこれ以上気持ちのいいピアノはないでしょう。
「打鍵」というより「鳴弦」という言葉が似合います。

  • ベヒシュタイン

普通のピアノに比べ、弦のテンション(張力)が高いそうです。
その為、中域が極端に強く、全ての音が独立して聴こえます。
テンションをクローズに積んで、濁りそうな和音を弾いても
クリアに響くのは美しいの一言です。
ちょっと弾いただけでスカーンと鳴ってしまうので、
音色をコントロール繊細なタッチが要求されます。
調律士でもある営業さん曰く、
このピアノで練習しとけばどんなピアノでも怖くない、そうです。
コンテンポラリーなジャズピアノや
ロックバンドなどで使うとしたら最適?
Sonyのモニターヘッドホン「900ST」みたいなピアノです(笑)

側鳴りを最重要視したステージピアノ。
何を置いてもこれ以上「鳴る」ピアノはないでしょう。
天蓋からだけでなく、ピアノ全体から
ホール全体に向けて発せられるその音は、まさしく振動。
鍵盤のタッチも威風堂々としています。
ピアノの王様ですね。合わない音楽はないでしょう。
ただ、室内で鳴らすより大ホールやレコーディングで使ってあげたいかもね。


うーん楽しかった!
実家のDiapason183Eは甘い音でしかもとても鳴る名器だったんだけど
最近確かに鳴りが落ちて来てます。。
母上はどういったご決断をなされるのでしょう。。


つづく!

*1:「スタンウェイ」って言いません??